「健康経営への投資」2024.3月号 茅ヶ崎商工会議所 コラム 

茅ヶ崎商工会議所会報 2024年三月号 第二十話

「お耳を拝借~ササモライフの茅ヶ崎かわら版」

健康経営への投資

企業を訪問すると、経営者の口からは、「若手社員の募集をしているが、全然応募が来ない、採用ができない、人が辞めていくし、育たない、後継者がいない」など人に関する悲鳴が聞こえてきます。場当たり的に初任給を上げ、年間休日を増やすなどしても、なかなか効果は上がりません。

令和四年度、厚生労働省の労働安全衛生調査によると、強い不安・ストレスを持ちながら働いている労働者は全体の82.2%となり、昨年度の53.3%から大幅に増加しています。また、「心の病」の労災認定も過去最多710人に上っています。減少傾向であった自殺者数もここ三年間は増加傾向にあります。また、メンタルヘルス対策に取組んでいる企業の割合が63.4%であり、小規模事業場においての取組みは低調であることが示されています。働く者の環境は、決して良い方向には行っていないのです。

SDG‘S推進により再注目されている健康経営は、従業員の健康保持・増進の取組みが将来的に収益性を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実践することです。企業が健康経営に取組むことで、労働生産性や企業価値の向上に繋がるとされています。本気で取組んでいる企業はまだまだ少なく、社員のこころと身体の健康が職場の生産性の向上に繋がることに結びつかないでいます。

業績が厳しく、資金を投入する余裕がない今だからこそ、社員が生き生きと働ける環境をつくる健康経営を目指すことが、SDG‘S推進にも適い、今を乗り越える最上の対策だと気付いてほしいものです。

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