人口減少と引きこもり

社会が直面する最大の危機として、人口減少問題があります。特にこの半世紀に亘り合計特殊出生率は回復していません。厚労省は、2022年の日本の人口動態統計を発表し、一人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す合計特殊出生率は、1947年以降で最低の1.26でした。また、一年間に生まれた子どもの数は77万747人で、1899年の統計開始以来、初めて80万人を割り込み過去最少を更新しました。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によれば、2070年の日本の人口が約8700万人まで減少することが予測されています。

それに加え、内閣府が今年の3月に発表した15歳から64歳までの生産年齢人口の引きこもりの推計では146万人に上ることが分かりました。引きこもりとは、「趣味の用事の時だけ外出する」や、「自室からほとんど出ない」等の状態が6か月以上続いている人としています。2018年の発表では、引きこもりは推計61万3千人であったのが、たった4年間でコロナの影響もあり2倍以上となっています。人口減少が回復しない中、引きこもりが増え続けるというダブルで不安要素があるのです。

令和臨調では、この人口減少危機について、人口の少なさ自体が問題ではなく、重要なのは、人口減少に対していかに社会が適応していくか、一人ひとりが自由で心豊かに暮らせる日本社会になることが大切であると述べています。ネットやAI等が進展し、ますます人間関係が希薄になる中、これらの問題の根底には、心理的な安全性など共通の原因があると思われます。

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