催眠面接法の理論と実際

8月20日から22日まで栃木県の鬼怒川温泉において、日本カウンセリング学会栃木研修会に参加してまいりました。私が受講したのは、「催眠療法の理論と実践」でした。実際に催眠をかけたり、かけられたりして、催眠とは何かを体験したことは良かったのではないでしょうか。

私はこれまで忙しい経営者のための「心のリラックス法」として自律訓練法を体験し、身につけてもらうことセミナーの研修をしました。催眠や自律訓練法に対する心理教育の理解、リラックの効果などを体験していただき、セルフコントロールとして身に着けることのメリットを改めて感じてまいりました。

催眠とは、「正常者を対象にし、催眠法という手段で人為的に引き起こさ古れた、人間という有機体の特殊な精神の変成(トランス)状態」(成瀬悟策)であります。代エジプト時代から宗教との結びつきもあり、呪術としての側面も持っていたため、現在でもややいかがわしいイメージが付きまとっています。テレビでも面白おかしく放映されています。ちょっと、悪い人にかけられると怖い思いをするのではないかと思う反面、自分はかからない自信があるなどと思ってしまいます。

実際には催眠は科学であり、心理療法と結びつき臨床の場では、大きな効果を上げているし、教育・産業の場でも着実に効果を上げています。今回実際に体験してみて、安心して、誘導する人に対して協力する姿勢、信頼関係がなければ、誘導できないことが良く分かりました。これは全くカウンセリングと同じで、悩みのない人には効果はないし、何とかして欲しいと願う人との関係性で生じてくるものでした。