柳家小三治の落語の極意

皆さん、お疲れ様です。今年も早いものであと1ヶ月になってしまいました。年賀状の売り出しも始まっていますが、年賀状など書かなくなった方も多いのではないでしょうか。

さて、今回は落語について書かせていただきます。 最近は、若手落語家も多く、ブームではなくて、人気も定着したようです。皆さんは、落語を聞いたことがありますか。今最もチケットが取れにくいと言われているのが、柳家小三治師匠です。ご存知の方も多いかと思います。私も若い頃は、結構寄席に通ったものです。その小三治師匠が新聞に寄稿していました。それを読んで感心したことを書きたいと思います。

「落語は繰り返しやるから、慣れて、飽きてきます。すると、それが表に出てきて、お客さんもつまらなくなっちゃう。私の師匠、四代目柳家小さんが、落語は初めて聞く客に初めてしゃべるつもりでやれって言った。しょっちゅう来ている人もいるし、無理じゃねえかって思ってました。あるとき、はっと思ったから、よほど追い詰められていたんでしょう。『客もよく知っている。はなし手もよく知っている。だけど、噺の中に出てくる登場人物は、この先どうなるのか何も知らない』。そう思ってやると、いつもやっている噺じゃなくなる。」というものでした。なるほどと感心しました。我々の仕事も同じだなと思いました。大体が同じような内容の仕事です。また、切りもなく、次から次へと仕事が入ってきます。これまで見た事の無い方向から仕事を見つめることで気持ちも変わることもあるのですね。名人になる人は、やはり追い詰められるほど悩んでいたのですね。